いまとなってはハイクオリティのフリーゲームが当たり前のように公開されています。
この傾向はネットが一般的になった2000年代半ば以降です。
一方、それ以前のネットが普及していない時代から同人ゲームを嗜んでいる方の中には「なぜ有料で売れるゲームを無料にするのだ?」という疑問を持たれる方もいます。今回はその理由をちょちょっと解説します。
ライセンスの問題
ゲームを作るためには数多くの素材が必要です。BGM、グラフィックなどときには数百にも及びます。それらすべてを自作するのはかなり難しいです。そのため外部から仕入れることになるのですが、その際にライセンスの制限された素材というものがあります。
無償に限り使用可能、個人に限り使用可能という素材です。
この措置は素材の過度な流出を防ぐためです。仲間内・同士なら使ってもいいよという感じですね。
経費を安く抑えたい場合、どうしても使いたい素材がある場合は積極的に使用されます。
そもそも売ることを目的としていないゲームだからライセンス制限素材を利用する場合が多いです。
商用OKの素材がほしければ
大手が運営するサイトはほとんど商用OKです。
「でもそういうところってゲームの素材ないでしょ」
と思うかもしれません。ところが探してみると結構つかえるものがあります。
こんなかわいいイラストも商用OKのフリー素材です。


ゲーム以外で収益を得ている
こちらは最近多い手法で、ゲームは無料、グッズは有料という場合です。ソーシャルゲームに近い形式ですね。物によっては本編無料、DLC有料で収益を得ているものもあります。
例えば同人販売大手のBOOTHではアイテムの作成・販売を行っています。探してみると有名フリーゲームのグッズが結構出品されており公式グッズとして扱われています。
連縁Projectがその代表ですね。

複数人で作成したため分配がめんどい
お金が絡んでこじれたという話は結構多いです。だったら最初からお金が発生しないように作ろうというパターンです。
学生サークルはこのパターンが多いです。学生は4,6年で卒業ため同一サークルを維持することが難しく、権利が曖昧になりがちです。トラブルにならないよう予め収益はなしということですね。
もう一つは初めは一人で作っていたけど途中からメンバーが増えたパターンです。リーダーがきちんと権利を明確化できればいいのですが、経験が浅いとそれもなかなか難しいようです。予想外に売れて揉めたという話はあとを絶ちません。なれるまではフリーで公開し、自分もメンバーも成長してからきちんとした契約を結ぶという形がいいですね。
プロモーション用
代表的なのは体験版ですね。他には機能制限版(使えるキャラが少ない)や古い作品という場合もございます。
元々は有償販売していたゲームなのでちょっと古いけど高品質というゲームが多いです。見つけたら是非ダウンロードしましょう。
一応私もやっていて自作ゲームのシリーズ最初の作品をプロモーション用としてフリー公開しています。
こちら元はフリーですがsteam用に修正済みです。
投げ銭(フリーではない)
「とりあえず無料で遊べるけど評価が決まったら支払ってね」という形式です。
SYAKERAKE
https://www.syakerake.jp/
SYAKERAKEは独自の支払い方式「任価」によるユーザ投稿型PCゲーム販売サイトです。
SYAKERAKE
任価 = 任意の金額・時期・回数での支払い → 「支払額 = 評価」
とあるように販売なのでフリーゲームとは異なります。
文面をそのまま解釈すると
”ダウンロードしたけど支払わない場合、「このゲームの評価額は0円」”
となってしまいます。うーん厳しいなあ、遊ぶ方はそんなこと思ってないけど、運営側はシビアに考えないといけないからねぇ。
といったところで今回は終わりです。
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