自称発達障害の厄介者とは?

コラム

今回は発達障害について語りたいと思います。

発達障害は論点が多く近年言われ始めた障害なので情報の更新がとても早いのです。今回は現時点での定義に準拠します。また論点も非常に多いので食闇らしく「自称発達障害はなぜ厄介なのか」というテーマで解説します。

発達障害をざっくり解説

学習障害

知能に問題がないのに生きづらくなってしまう理由は様々ありますが、最も分かりやすいのが学習障害と呼ばれる発達障害です。学習障害とは読み書き・聞き取り・計算など認知能力のうちどれか一つ、ないしは複数が通常よりも著しく低い場合を指します。うp主は身近にそういう知り合いがいないのでテレビで見た話になるのですが、計算はできるけど文章題が解けないこが登場していました。その解けないのが国語力の不足というレベルではなく、何が書いてあるかわからないという具合でした。このケースは読み取りに関する学習障害です。

それではざっくりと発達障害について解説します。発達障害とは知能に障害はないが社会生活に生きづらさを抱える人たちの累計です。かつては発達障害という定義がありませんでした。知能に障害がないので彼らは健常者として扱われていました。しかしながら、それではどうにも社会でやっていけない人達が数多く現れ、なにかあるのでは?ということで発達障害が研究されるようになりました

文章を読むことができないと社会生活は著しく困難です。日本は世界でも識字率が高く、全員が文字を読める前提として社会が成り立っているから余計です

ADHD-ASD

他にはADHDASD皆様も馴染み深いところでしょうか。ASD(自閉症スペクトラム)はかつてアスペルガー症候群と呼ばれていた類型の一つです。言ってはいけないことを直接的に言ってしまうような人です。たとえば太ってる人に「すごく太ってますね」と言う、などです。現在では自閉症スペクトラム障害として一つにまとめられております。とは言え研究も発展途上なので今後呼び方が変わる可能性も十分あります。

うp主はADHDASDの人と接する機会はめちゃくちゃ多いんです。うp主は集団の中で喋るのが苦手なので、沈黙が続くと気まずく早くその場を去りたくなります。しかしADHDASDの方はそんな空気はお構いなしに喋りたいこと喋ります。なので、場を維持するためにとても助かっています。

二人きりでいる奴らは好き勝手しゃべるんでめちゃくちゃしんどいんですけどね。まあそれくらいは仕方ないね、と思いながら接しています。

このように相手のことが分かって接していればそんなに腹は立たないものです。もちろんイラつく時はありますけど、それも興です。

発達障害が増えた理由

産業の高度化

それではなぜ現代で発達障害の方が増えているのでしょうか?これは境界知能の話とほぼ同じです。現代は産業が複雑化し高度なコミュニケーションが求められるようになりました。かつてのような作業労働中心の社会構造なら、与えられた仕事をきちんとこすことが重視されていました。しかし現代では作業労働一つとっても、複雑な場合分けや、従業員とのコミュニケーションが重視されています。障害のない人でも生きるのが大変なのに、障害があり、かつ自覚がなければ生きづらいのは当然です

芸能人の公表

もう一つの側面として発達障害が広く知られるようになったという点があります。芸能人でも発達障害を公言する人が増えました。栗原類さんや勝間和代さんなど、彼らが発信することにより自分もそうかもしれないと、診断を受け障害が明らかになる事例がたくさんあります。またそれを公言する抵抗感も下がりつつあります。発達障害の人に対してはハローワークなどが働き方、接し方講座を、企業には雇う場合の注意点など研修をされているわけです。さらに追い風なのは発達障害の人が障害者枠として働けるようになったことです。それにより企業側も重要な人材としてみなすようになりました。言い換えると発達障害が武器にもなる世の中はなんです。しかし、よい面には悪い面もあるのです。このことが今回の本題につながっていきます。

自称発達障害の厄介者

さて、発達障害に関しては自称発達について言及しなければいけません。彼らは発達障害であることをやたらアピールし、なにかあればそれを免罪符にして難を逃れようとします。本当に発達障害の人は不都合が起きた時に、「自分は発達障害なんで」と免罪符に使ったりしません。そういうことを言う人は概ね診断を受けていません。病院に行こうとすらしていません。こういう連中の精霊発達障害のイメージが悪くなります。

Twitterで検索していただくと情報商材を売っている人で、「発達障害です。」、「HSPです。」と言ってる人が大勢います。情報商材が経験に基づき、同じ障害に苦しむ人に向けたものだったら分かりますが、そうではない「お金の稼ぎ方」のような商材を売るだけの人も多々見られます。

数ヶ月前の話ですが、Twitterで本の図解が流行っていました。これは本の内容を図にしてまとめたものなんですけど、それをやってるある人が本の著者も明示せず、あたかも自分の作品であるかのように図解化していました。それを見た著者が怒って揉めたという話がありました。で、その著作権侵害をした人のアカウントに「@発達障害」ってありました。当然、図解の内容は発達障害とは何の関係もありません。

発達障害と違法行為は何の関係もないのに、こういう人たちのせいで発達障害のイメージが悪くなります。なので発達障害を言い訳にする人は9割方発達障害ではありません。あくまでもうp主の経験則です。

発達障害のグレーゾーン

障害者との境界

最後に発達障害のグレーゾーンについて解説していきます。発達障害のグレーゾーンとは発達障害の傾向はあるが発達障害とは診断されない方々のことです。診断にはいくつかの基準があり医者が認定します。生きづらさを抱えているものの基準を満たさないわけです。これはさっきの動画でお話しした境界知能と全く同じです。

境界知能はその名の通り、知的障害者とそうではない人の境目付近の知能の人を指します。彼らは知的障害者が受けられる支援を受けることができません。発達障害のグレーゾーンも同様で国が定めた発達障害者支援を受けることができません。

ちなみに発達障害の方がもらう障害者手帳は精神障害者手帳になります。なぜかと言うと発達障害の方はそれが起因となり、うつや乖離などの精神症状を起こす場合が多いからです。実際に、自覚の無い人が発達障害と知るのは、鬱を疑って精神科にかかった時が多いと言われています。

税金を使う故に基準が必要

なぜこのような生きづらいのに支援が受けられない人たちが現れてしまうのでしょうか?それは国が支援する以上、何らかの基準に基づいて決定しなければいけないからです。国が支援する際に使われるのはは税金です。税金を使うからには国民に対する説明責任が生じます。そのために何らかの基準を設け、上回る人は支援し下回るならしないと規定しなければいけません。

とはいえ、明確に数字で基準が決まっているわけではなく、時代により前後します。なぜそうなるかといえば費用対効果の関係です。財政に余裕があれば支援の幅が広がりますし、そうでなければ縮小します。例として難病支援を考えてみましょう

患者の多い難病から優先的に補助されます。患者数は多い方が規模の論理で費用対効果が高まるからですね。逆に言えば症例の少ない患者には支援が行き届かないのが現状です。しかし財政に上限がある以上、国家としてどうしようもないです。なのでその場合は一般の方々が寄付などをして支えていくことになります。

経済の重要性はこういうところにありまして、国が豊かになればなるほど支援の枠が広がるんです。貧困国では生活保護もないですし、公共サービスも貧弱ですよね。日本が豊かであるのはこういうところにも現れています。とはいえ、まだまだ発展段階であり、これからの私達に委ねられているわけです。