私はフリーゲームの作者にも収益を得て欲しいと思っています。
なぜかと言うとゲームの作成にはお金がかかるからです。
どこにお金がかかるのか?
有料素材
最初のうちは無料素材で満足できていても、次第により良いもの・オリジナルのものを使いたくなります。そして良い素材ほど価格は高くなります。画像1枚で3万円するものもあります。最近は安くなったとはいえオリジナル素材を依頼すればそれなりのお金がかかります。
開発費を持ち出しで補っているといずれは疲弊し、ゲームを作るモチベーションも低下します。
私もゲーム開発を始めて5年になりますが、その間に消えていった作成者様を何人も知っています。”よいゲーム作ってたのに”と惜しまれる方も大勢いらっしゃいます。特にフリーゲーム作者様については、”もし収益を得られていたらゲーム作成を続けられていたのではないか?”と思うことも多いのです。
機材・外注費
また機材にもお金がかかります。絵を書きたければタブレット、音楽を作りたければmidiデバイスは必須です。中古で買えばある程度は価格を抑えられますが。しかし古すぎるものではドライバーが対応しない場合もあるので注意が必要です。
社会人の方は作成の効率化も必須です。多くの社会人は1日8時間、通勤も含めたらそれ以上の時間を仕事に費やしているでしょう。そうするとゲームを作る時間などほとんどありません。
少ない時間で効率よく作成する環境を作りたいところです。
- パソコンのスペックを上げる。
- 講座を受ける。
- 一部の作業を外注化する。
等が挙げられます。これらの費用が創作物でまかなえるようになればよい循環になります。家庭をお持ちの方ですと、ゲーム作成に支出するのも難しいようです。
汎用素材はブランド化しにくい
フリーゲームをやっていると複数のゲームで同じ素材をみることがあります。特にSE,BGMによく見られます。汎用素材にも高品質なものが多くゲームのクオリティ向上に役立つ一方、個性がうまれにくいというデメリットがあります。
個性が生まれない場合のデメリットは、
- 続編を作りにくい。
- 各作品が単品として認識されてしまう。
そのため作者およびシリーズとしてブランド化しにくくなります。
ブランド化のメリット
ブランド化のメリットは信頼を得やすいことです。その作者の作品ならやってみよう、シリーズの続編だからとりあえず買っとこうという動機につながります。皆さんも知ってるゲームの続編だったら抵抗なくプレイできますよね。私について言えば年々ゲームに避ける時間が短くなっています。
- 集中力の低下。
- 他の娯楽の充実。
などが原因です。そのような状況では安定して楽しめるシリーズを選びがちです。全くつながりのないゲームをプレイするのはよほどのゲーマーでない限り難しいのです。
もう一つは”好き”が生まれやすいという点です。作者単位で言えば、その作者に共通した音源、絵のクセ、設定に何回も触れることで作者がもつ世界観自体を好きになれることです。すると作者が新しい作品を出すたびにプレイしたくなります。
ブランド化しないとどうなる?
作品を作るたびに1から評価を得なければなりません。そもそも人間は省エネしたい生き物です。やればやるほど楽になる仕事しか続けられません。1作目より2作目、2作目より3作目の方が楽に評価されなければモチベーションの維持も難しくなります。
ここまで評価という言葉を多用してきましたが、評価とは言い換えれば”どれだけの人が楽しんで遊んでくれたか”です。人間は元来、他人を喜ばせたいという欲求を持っています。沢山の人にゲームで喜んでもらうためにもブランド化は重要です。
さて、そんな感じで色々書いてみました。
僕も初めの頃はゲームが作れるだけで満足してたのですが、思った以上にダウンロードが伸びない、伸ばすためにはいい素材を使いたいという公式に落ち着きました。
ゲームの人気が出る要素は素材だけではありませんが、好きな素材を値段関係なく使える環境は作成意欲向上につながります。
作家が楽しんで作った創作物はその思いが伝わります。”理屈では説明できないけどなんか面白い”作品ってありますよね。できるだけ、楽しく、気持ちよく作れる環境を整えるためにもマネタイズは重要と考えています。
↓アイキャッチ画像の女の子(フリー素材)
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