コンテンツが衰退する理由は大体どれもパターンがあります。今回はその基本的なパターンをイノベーター理論を通して紹介します。
今回の重用キーワード
- イノベーター
- アーリーアダプター
- アーリーマジョリティ
- レイトマジョリティ
イノベーター理論
イノベーター理論:新製品,新サービスがどのように市場へ普及するのかを、消費者を5つの層に分けて考えるマーケティング理論。5番目はラガードと呼ばれる一般消費者※この記事では割愛。
ニコニコ動画を例に見ていきましょう。
イノベーター
まず一番最初にニコニコをつくったのはひろゆきさんたちです。新しい物・コンテンツを創造する人、彼らはイノベーターとよばれます。
アーリーアダプター
次にアーリーアダプターと呼ばれる人たち。新しいものができると興味を持ってそこに入ってくる人。この時点ではそれが成功するか否か分かっていません。ベンチャー企業に投資するような人と同じで、「面白そうだし参加してみるか」という人たち。初期の頃に動画投稿やってた人たちです。
アーリーマジョリティー
その次にコンテンツの成長を確認してから入ってくる人たち、アーリーマジョリティー。消費者視点で言えば先行的な人。この人達も楽しむために参加しています。ニコ生が始まった頃に入った人たちで、まだ収益化の方法がないころです。
レイトマジョリティ
次が一番問題のレイトマジョリティです。市場が成立、かつ飽和していなければ稼ぐ余地が残ってます。もちろん楽しむために参加する人がほとんどですが、利益目的の人・企業が一定数存在します。彼らが入るとその稼ぐ余地を全て持ってってしまい、すぐに市場は飽和します。
どうして市場は縮小するのか?
この頃にはコンテンツを創始した人たちはもう新しいコンテンツの作成に取り掛かっているため、根本的な意味でそのコンテンツがこれ以上成長することはありません。
またイノベーターに魅力を感じていたアーリーアダプターも離れていきます。そもそもアーリーアダプターは稼ぐことが目的ではありません。お金は十分持ってる、もしくは無頓着で面白いことを求めている人だからです。
市場が飽和すると、面白そうだからって入ってくる作り手が減ります。その結果、低クオリティなコンテンツばかりになってしまいます。面白くなくなったアーリーマジョリティーは去っていき、新たな受け手(ニコニコで言えば登録者)も入りません。
市場がもどんどん小さくなり稼ぐために参加していた人たちもいなくります。こうやって市場自体が縮小します。
最後は好きで続ける人
しかしその後に残るのは、単純にそのコンテンツが好きで続けている人です。逆説的ですが利益目的の人が入ることで利益目的の人が排除されるのです。で、コンテンツが好きな人だけで市場を維持できるかどうかが問題になりますが、それは別の機会に書きます。
仮にイノベーターがずっと残っていればコンテンツは成長し続けます。東方みたいに。